先日、リサイクルショップでジャンクのAPSカメラを購入しました。
ちゃんと撮影できるかどうかも確認したかったのですが、APS用のフィルムが手元になかったので断念。(フィルムを入れなくてもシャッターは切れます。)
とりあえず今回は、ベタつきがあったグリップをキレイにする作業をしていきたいと思います。
いきなり失敗談もあるので参考になれば幸いです…。
ベタつきの原因
カメラのグリップがベタつく理由には、加水分解というちゃんとした現象があります。
つまりは、グリップ部分に滑り止めで使用されているウレタンの劣化なのですが、その名の通り水分が原因となりベタつきが出てしまうのです。
ポリウレタンやEVAといった材質は加水分解を起こすので、それらが利用されている製品では、ボールペン等の表面がべた付く、運動靴のソールが剥がれる等の経年劣化として観察される。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
カメラの保管に湿気取りを利用するのは、レンズにカビが生えるのを防止するためとばかり思っていましたが、グリップの劣化も阻止してくれていたのですね。
ベタベタをサラサラにする方法
滑り止めで使用されているウレタンが劣化してベタベタになってしまっているので、一度全て剥がしてキレイにしていきます。
ベタつきは取れますが、本来のグリップの感触には戻りませんので注意してください。
ジッポオイルを使う
まずはその辺にあったジッポオイルを使用してみました。
取り扱いには十分に注意してください。
ティッシュに少しだけジッポオイルを染み込ませて、ベタつきの部分を擦ってみましたが…
結果、余計にベタつきが伸びてしまいました。
おっと失敗…と思い、すぐに止めてしまいましたが、
もっとオイルをひたひたに浸けてこのまま擦り続けていればキレイになったかもしれません。
無水エタノールを使う
お次は何かと万能な無水エタノールを使用してみました。
用意するもの
- 無水エタノール
- ティッシュやコットンなど
- 手袋
無水エタノールはアルコール濃度が99.5%で水をほとんど含みません。水分や油分に溶けやすく、汚れを落とす性質があるのである程度の汚れならこれ一本で事足ります。
また、揮発性に優れているので精密機器や水の跡が付いてほしくない物の拭き掃除などに向いています。
ホームセンターやドラッグストアなどでも購入するすることが出来ますが、アルコール濃度が高い分、取り扱いにも注意が必要です。
ベタついている部分を擦る
(画像では素手でしていますが、このあともちろんカピカピです。)
つるピカになりました
サラサラになったグリップはどうするか
グリップ部分のベタつきはなくなりましたが、滑り止めのウレタンを剥ぎ落した感じになるので、サラサラすぎて落としそう…なんて不安要素も出てきてしまいます。
とはいえ、ベタベタしたままのグリップを使用することも出来ないので、一度ベタつきを落としてしまい、市販の滑り止めシートなどでDIYし対応するしかないのかもしれません。
ついでにボンスターでサビをとる
レンズ周りの錆のような汚れが気になったので、ついでにこちらも落としていきたいと思います。
今回はボンスター(スチールウール)を使用しました。
用意するもの
- ボンスター少々
優しく擦る
ボンスターを使用する分だけ小さく切り、人差し指で優しく丁寧に擦ります。
金属の繊維なのでレンズに当たるとキズになってしまいます。
心配な場合はレンズに当たらないように保護をするなど対処してください。
使用する場合は一回分だけを切り離し、使用後は処分してください。
キレイになりました。
しばらく磨いていると、サビ的なものはほとんどなくなりました!
(塗装が剥げなくてよかったーー)
あとは全体的に拭いて完成です。
さいごの一言
今回、特に目立った汚れの清掃をしてきましたが、最後の最後でフィルムカバーの繋ぎの部分が破損していることが分かりました。(部品が落ちてきた。笑)
残念ですが、これもジャンクカメラのあるあるってことで…。